この記事を読んで頂きたい方
- 通信費が家計を圧迫して困っている方
- 現状と変わらずスマホ代を下げたい方
- 格安SIMに興味がある方
2018年には内閣官房長官が、スマートフォンやタブレットなどの使用の増加による家計の通信費の高騰が一般消費者の生活を圧迫しているためこれを是正する措置を通信会社に求めるとして記者会見を行い話題になりました。
一消費者として家計における通信費を抑える手段として格安SIMを選択するのが有効な手段です。
とはいえ格安SIMに乗り換えると言っても、これまでと同じような安定した通信を確保できるのかなどの多くの不安な点があるのが実情です。
ここでは格安SIMに乗り換えることのメリットやデメリット、ドコモ・au・ソフトバンクからの乗り換えるおすすめな格安SIMをご紹介します。
目次
格安SIMとは?格安スマホとの違い
スマートフォンなどの通信料金を大きく下げることができるとして、元々注目を浴びていたのは格安スマホでした。
格安スマホという言葉は、日本全国にショッピングセンターを展開しているイオンが、当時は端末の評価が低かったファーウェイやASUSなどの中国系のメーカーから代金の安いスマートフォンを仕入れ、大手キャリアとは異なる格安SIMを挿入して販売したことから徐々に普及し始めました。
元々は端末代が安く初期費用を抑えてスマートフォンを持っているとして注目を浴びたのですが、やがてその通信費の手頃さに注目が集まるようになり、価格を抑えたリーズナブルな料金設定でスマートフォンの回線契約を行うことができる格安SIMが認知されるようになりました。
格安SIMは、ご自分で購入した端末にも購入することができる安い料金プランを提供してくれるSIMカードであるのに対して、格安スマホは端末自体も安く仕入れられ、かつ預金プランも手頃であるスマートフォンの契約を指します。
【格安SIM】と【格安スマホ】の違い
格安SIM:SIMカードのみ
格安スマホ:安い端末+SIMカード
普段あまりスマートフォンを利用しない人であれば、格安スマホに格安SIMを挿入して利用するので十分に事足ります。iPhoneなどのような美しい写真を撮ったりQRコード決済など先進の機能を利用したりしたいけれども、通信費は抑えたいという人は、格安SIMに乗り換えて端末はそのままで利用するのがおすすめです。
格安SIMのデメリット
当然ながら格安SIMにもデメリットは存在します。
格安SIMを利用することで被りうる代表的なデメリットについてご紹介します。
通話品質・通信品質が劣る可能性がある
格安SIMに乗り換えて満足できないと感じる可能性があるのは、通話品質や通信品質が劣っていると感じた時です。
格安SIMは大手キャリアから通信回線を借り受けて利用者に提供しています。
そのため、インターネット接続が混み合うお昼時などの時間帯では、格安SIMを借り受けている通信帯域では、すべての接続要求を成すことができなくなる可能性があります。
その結果として利用者はインターネットの接続スピードが遅くなったと感じたり、途中で途切れてしまったりなど不便に感じる場合もあります。
通話品質や通信品質を重視する人が格安SIMに乗り換える場合には、事前に申し込もうとする格安SIMの接続スピードに関して口コミなどを集めるのが良いでしょう。
接続状況が悪い時間帯が長く続く格安SIMでは、利用者からの不平不満をツイッターなどで収集することができます。
格安SIMの開通手続きは自分でやる必要がある
大手キャリアから格安シムに乗り換えて違和感を覚える人が多いのは、格安シSIMのユーザーサポートは大手キャリアに比べてかなり手薄です。
格安SIMに乗り換えることで最初に乗り越えるべきハードルは、APN設定と呼ばれるシムカードを端末に挿入して利用できるようにするという設定です。
大手キャリアの場合には窓口などで係員がやってくれていたので、開通手続きを自分でやった経験がないのです。
とはいっても、この初期設定方法はインターネット上で分かりやすく説明があるので、一度その方法を把握してしまえば2回目以降は面倒に感じることは少ないはずです。
以上のように格安SIMに乗り換えるときには、少なからずデメリットがあることも押さえておきましょう。
格安SIMのメリット
大手キャリアにはないユニークなサービスを受けることができる
格安SIMに乗り換えることで享受できるメリットのうち特筆すべきものは、大手キャリアにはない格安SIMならではのユニークなサービスを受けることができる点にあります。
最近の格安SIMで話題をさらっているユニークなサービスは、LINEモバイルのコミュニケーションフリーというわれる有料オプションです。
このオプションに加入していれば、LINEやTwitter、InstagramなどのSNSアプリの使用に必要なデータ容量を、契約しているデータ容量としてカウントしません。
従ってこれらのSNSアプリをいくら使用しても、通信制限に引っかかるような事態には陥りません。
今時の若者の流行りをうまく捉えたユニークなサービスであると言えます。
このほかにも、BIGLOBEモバイルではエンタメフリーオプションを用意しています。
このオプションに加入すれば、YouTubeやAbema TVなどの動画配信サービスを利用するのにかかった通信料が契約しているデータ容量としてカウントされません。
外出先でも通信制限を気にすることなく動画を思う存分楽しめるとして人気を集めています。
このような大手キャリアにはないユニークなサービスを受けることができるのが格安SIMを選択することのメリットの一つであると言えます。
使用感は大手キャリア契約時とあまり変わらない
格安SIMが登場した当時は、格安SIMの使用感は大手キャリアのシムを挿入して利用している場合に比べて著しく悪いという評判がありました。
例えば昼食時や夜仕事が終わったタイミングではインターネットの接続があまり芳しくないというのがよく聞かれました。
これは昼食時や夜仕事が終わったタイミングにインターネット利用者が急増するため、通信回線が混雑してしまうためです。
現在でもいくつかの評判の悪い格安SIMでは通信速度の制限が取り沙汰されることはありますが、大手の格安SIMではこのような事態に陥ることが減っているようです。
それだけ格安SIM各社も通信品質にこだわりを見せ、大手キャリアよりも安い料金プランでありながら、使用感はそれほど変わらないという高いコストパフォーマンスを目標に掲げ通信を提供しているようです。
従って、評判の悪い格安SIMを選ばなければ、スマートフォンの使用感は大手キャリア契約とあまり変わらないと言えます。
通信費を大きく軽減することができる
大手キャリアから格安SIMに乗り換えることによって得られる最大のメリットは、なんといっても通信費を大きく軽減することができるという点にあります。
大手キャリアが提供するスマートフォンの料金プランはほとんど一律で横並びです。そのためどの大手キャリアと契約してもあまり通信費に差は見られません。
一方で格安SIMに乗り換えれば、通信費を半減させることもできます。
それではどの程度格安SIMに乗り換えると通信費を低減させることができるのでしょうか。
格安SIMと大手キャリ後の違い
最後に格安SIMと、大手キャリアとの違いを簡単にまとめました。
キャリアを乗り換えると様々な要素が異なってきます。
格安SIMに乗り換えることでどのような変化がもたらされるのか、確認してみてください。
【大手キャリアと格安シムの主な違い】
大手キャリア | 格安シム | |
基本料金 | 高い | 安い |
通話品質 | 良い | IP電話はあまりよくない |
インターネット接続速度 | 速い | 速くない格安シムもある |
サポート体制 | 良い | 悪い 自分で調べて対処する必要がある |
窓口の数 | 多い | 少ない |
サービス | お金を払えばそれなりに良いサービスを受けられる | 格安シムによって異なる。 ユニークなものがおおい |
格安SIMに乗り換えるとどれくらい安くなる?
夫婦二人で大手キャリアのドコモから格安SIMの【IIJmio】に乗り換えた場合を例にどれくらい通信費を低減できるか検証しました。
IIJmioは、ドコモの通信回線を借り受けてユーザーに提供している格安SIMです。
ドコモでスマートフォンの契約していた人が、格安SIMに乗り換える際に最初に検討すべき格安SIMがIIJmioです。
それでは具体的に、夫婦二人でドコモからIIJmioに乗り換えた場合の通信費がどれぐらい変わるのか考えてみます。
格安SIMに乗り換える前には、現状でどれぐらいスマートフォンを利用しているのかを確認する必要があります。
今回のケースでは、以下の条件で通信料金の見直しを検討してみます。
【想定条件】
- 契約回線は2回線(夫と妻)
- 通話かけ放題プランなし、通話料金はかけたぶんだけ
- インターネット接続は、1ヶ月で5GB程度利用する
今回想定した条件は、若い世代のDINKSを想定しました。
最近では、LINEやWi-Fiなどのアプリの進化により、Wi-Fi環境があれば定額制の通話かけ放題プランに加入しなくても電話は事足りるケースが多いので、通話かけ放題プランはなしとしてあります。
一方でインターネットを利用したコンテンツの使用量は多く設定しました。SNSの発達や動画配信サービスの充実でインターネット通信量は右肩上で上昇していることからこのように設定しました。
さてこの想定条件で、通信料金はどれくらい低減させられるのでしょうか。
以下の表に、夫婦二人でドコモからIIJmioに乗り換えた場合の一か月間の通信費の内訳をまとめました。
【大手キャリアと格安シムの料金比較】
ドコモ | IIJmio みおファミリーシェアプラン | |
月額基本料 | 980円 | 1,980円 (2回線で10GB契約3,960円) |
通話料 | 800円 30秒ごとに20円、約20分通話 | 400円 30秒ごとに10円、約20分通話 |
インターネット接続料金 | 5,700円 7GB/月通信定額プラン | – |
インターネット接続料 | 300円 | – |
1回線あたりの合計 | 7,780円 | 2,380円 |
夫婦での通信料合計 | 15,560円 | 4,360円 |
ドコモからIIJmioに乗り換えるにあたって、夫婦のインターネット使用状況を確認したところを、夫婦の2回線で10GBを分け合う契約で十分間に合うことがわかりました。
従って、【みおファミリーシェアプラン】で、2回線で10GBを分け合う契約に変更しました。
これによって月々の通信費は夫婦合わせて15,560円だったところを、何と4,360円にまで大きく節減することができました。
このように大手キャリアからどのような格安SIMに乗り換えても、スマートフォンの使用環境はほとんどそのままに料金だけを少なくとも半額まで抑えることができるのです。
大手キャリア電話月々の通信費を低減するために2年契約を用意しています。
2年間契約を続けてくれれば月々の通信費から割引を入れてくれますが、2年以内に解約してしまうと違約金を請求されてしまいます。
2年契約解除の違約金は多くの場合9500円に設定されています。
今回想定したケースでは、2年契約解除の違約金を2回線とも支払う場合には、9,500×2=19,000円支払うことになりますが、低減できる一か月間の通信費は15,560-4,360=11,200円であることから、わずか2ヶ月で回収することができます。
少しでも家計の通信費を低減させたいと思ったら、すぐにでも格安SIMに乗り換えることをお勧めします。
アカキンの本音
格安SIMは節約に絶大な効果があるんだ。
しかしそこまで普及していない。
ホントにもったない話だ。
SIMを変えるだけで月々1万円節約できるなんてザラな話。
年単位でとらえると12万円、10年だと120万円の節約だ。
毎月支払う固定費の節約は積み重ねればホントに大きな金額になる。
特別なことをする必要はない。
副業や投資で1万円稼ぐことは難しいが節約で1万円稼ぐことは簡単だ。
ぜひ体感してほしいと思う。
大手キャリア別初心者におすすめの格安SIM 3選
それでは、初心者に格安SIMはどのようなものがあるでしょうか。
現在契約している大手キャリアによってもおすすめの格安SIMは変わってきます。
ここでは、ドコモユーザー向け、auユーザー向け、ソフトバンクユーザー向けに分けておすすめの格安SIMをご紹介します。
ドコモユーザーにおすすめの格安SIM【IIJmio】
通信費低減のシミュレーションでもご紹介した、ドコモユーザーにおすすめの格安SIMがIIJmioです。
ドコモ系の回線を利用しているので、ドコモで購入したスマートフォンはSIMロックの解除なしでそのまま利用することができます。
SIMロックとは?
大手キャリア字スマートフォン端末に施すパッチの一種で、自社の回線で最適な通信が得られるような設定を組み込みます。
SIMロックが端末にかけられた状態のまま、他社のSIMに乗り換えるとインターネット接続ができず利用することができません。
キャリアを乗り換える場合にはSIMロックを解除する必要がありますが、店舗で受付をした場合には3000円のSIMロック解除手数料を請求されます。
SIMロックを解除するという手間とお金をかけることなくドコモで購入した今の端末をそのまま利用できるのがIIJmioです。
IIJmioでは、先ほど紹介したような家族間で通信容量を分け合えるようなプランも用意されています。
また多くのインターネット接続を利用する人であれば、【データオプション20GB】【データオプション30GB】などのオプションを追加することで、データ通信容量を増加させることができます。
大手キャリアにはないユニークなサービスと手頃な料金プランがIIJmioの特徴です。
↓IIJmio(みおふぉん)の申込はこちらから↓
IIJmio(みおふぉん)
auユーザーにおすすめの格安SIM【UQモバイル】
UQモバイルは実質的にauのサブブランドともいえる格安SIMです。
auから通信回線を借り受けてユーザーに提供しています。
auで購入した比較的新しいスマートフォンであれば、SIMロック解除をしなくてもUQモバイルで利用することができます。
UQモバイルは、最も通信速度が速い格安SIMであるとして人気を誇っています。
UQモバイルを運営するUQコミュニケーションズが設置を行っているWiMAX2+の電波とauが整備を行っている4GLTE回線とを組み合わせで通信を行うことができるので、ほとんど大手キャリアと同じ範囲で早い通信を享受することができます。
またUQモバイルでは、iPhone7、iPhoneSE、iPhone6SとSIMとのセット販売も行なっています。iPhoneデビューしたいけれども、最新の端末では価格が高すぎるという人は、UQモバイルでIPhoneとの端末セット販売を利用するのも良いかもしれません。
ソフトバンクユーザーにおすすめの格安SIM【Y!mobile】
Y!mobileは、ソフトバンク系の格安SIMを取り扱っています。
auにとってのUQモバイルの関係と同様に、Y!mobileはソフトバンクにとっての実質的なサブブランドです。
ソフトバンクが主に大容量のユーザー向けのサービスを拡充しているのに対して、Y!mobileはあまりインターネット接続を利用しないライトユーザー向けのプランが充実しています。
Y!mobileはソフトバンクの回線を借り受けてユーザーに提供しているので、ソフトバンクからY!mobileに乗り換えるときに端末のSIMロックを解除する必要はありません。
また、Y!mobileは日本全国に約1,000店舗以上展開しています。
多くの格安SIMが店舗を構えず人件費を削減することで利用料金を安くしているのに対して、Y!mobileでは提供する料金プランもお手頃でありながら、サポート体制も充実させています。格安SIMに乗り換えたいけれども直接対面で色々質問したいという人にY!mobileはお勧めです。
ここまでおすすめの格安SIMを三社ご紹介しました。それぞれの会社の中で最も契約されている、通話機能付きSIMの料金プランの内容と料金を以下の表にまとめました。格安SIMへの乗り換えを検討する際に参考にしてください。
【通話機能付きSIMの料金プランの内容と料金】
IIJmio | UQモバイル | Y!mobile | |
料金プラン名称 | ライトスタートプラン | おしゃべりプランM | スマホプランM |
月額料金 | 2,220円 | 2,980円 | 2,980円 |
無料通話分 | なし (別途定額かけ放題オプションあり) | 1回5分間の通話が かけ放題 | 1回10分間の通話が かけ放題 |
超過通話料金 | 30秒ごとに20円 みおフォンダイアルなら 30秒ごとに10円 | 30秒ごとに20円 | 30秒ごとに20円 |
高速データ通信容量 | 6GB | 9GB | 9GB |
ちなみに、SIMロック解除をすればauで購入したスマートフォンであってもドコモやソフトバンクの回線を利用した格安SIMへ乗り換えることはできます。
どの格安SIMに乗り換えるのかはご自身の利用状況によって異なりますので、まずは現在スマートフォンをどのように利用しているのか利用状況を確認するところから始めましょう。
格安SIMでiPhoneが使える【ドコモ・au・SB別おすすめSIMとは?】:最後に
格安SIMに乗り換えることで大手キャリア契約時に比べて大幅に通信費の低減を図ることができます。
そして通信費は家庭においては固定費として計上されます。
一度固定費を低減することができれば、日々の生活の中で努力をすることなく毎月の家計にプラスの効果を発揮します。
あなたもこれをきっかけに、ぜひ格安SIMへの乗り換えを検討してみてください。