この記事で分かる事
- ウォーレン・バフェットとはどんな人物か?
- ウォーレン・バフェットはどんな投資をするのか?
投資で収益をあげるために勉強するときには、偉大な先達のパフォーマンスから学ぶところも多いことでしょう。
機関投資家でない個人投資家でも、【ウォーレン・バフェット】の投資手法から学ぶべきことは多々あります。
ここでは偉大な投資家ウォーレン・バフェットに学ぶ投資の極意について、ご紹介します。
目次
ウォーレン・バフェットとは?
世界で最も多くの収益をあげいまなお世界の投資家の方々から尊敬を集めているのが【ウォーレン・バフェット】でしょう。
ウォーレン・バフェットは、世界最大の投資会社であるバークシャー・ハサウェイの会長兼CEOとしていまだに莫大な収益を上げ続けています。
一代で米国で5番目の規模となる50兆円にも相当する巨大な投資会社を築き上げオマハの賢人と呼ばれるウォーレン・バフェットは、40年以上の長きにわたって年利20%以上の収益を上げ続けています。
ウォーレン・バフェットに学ぶ投資の極意4選
ウォーレン・バフェットが普段どのようなことを考えて投資の実践にあたっているのでしょうか。
彼の思考を読み取るうえで強力な手掛かりとなるのは、毎年バークシャー・ハサウェイの投資家向けに彼が発行している【バフェットからの手紙】です。
毎年発行されており1日の大半を投資に関連する書籍を読み込んでいるウォーレン・バフェットの金言が詰まっているこの【バフェットからの手紙】から、個人投資家でも適応することができる投資の極意についていくつかひも解いてみましょう。
S&P500のインデックスファンドに長期投資せよ
彼自身が築いた莫大な遺産を奥さんにいずれわたるときを見越して、奥さんに対して手に入れた資産を「S&P500のインデックスファンドに長期投資せよ」と言っています。
①アクティブファンドで収益をあげるのは困難である
ウォーレン・バフェットは市場で投資家に対して株や債権を売るブローカーや、市場動向や株価を予想するアナリスト達のことを信用していません。
彼らは無駄な仕事をして投資家から高すぎる手数料をかすめ取っていると考えています。
彼らは投資家に対して独自の分析をもとに作り上げたアクティブファンドを売りつけて手数料を投資家から取っています。
そしてアクティブファンドはこれまでの市場の経験から、市場の平均であるインデックスファンドに勝っていません。
一時的にアクティブファンドがインデックスファンドに勝つことはあっても継続的に勝ち続けることはできません。
理論的には、勝ち続けるアクティブファンドは存在することでしょう。
しかし投資をするときに事前に勝ち続けることができるアクティブファンドを見極めることは不可能です。
以上のことが、ウォーレン・バフェットがアクティブファンドを選択すべきでないとしている理由になります。
②S&P500は過去からずっと上昇を続けている株価指数である
S&P500は1965年から2018年まで通算で年利9.7%で上昇を遂げている高利回りの指数です。
これはITバブルやリーマンショック時の大暴落のときも込みでの成績であるというから驚きです。
従ってS&P500の構成銘柄をそっくりそのままコピーしてファンドを形成するインデックスファンドは、アクティブファンドのように投資銘柄入れ替えによる売買手数料や税金による減収分の投資成果への目減りを考慮せずに済みます。
以上のことから、投資について深く知識がないのであれば、S&P500のインデックスファンドに投資することが、我々個人投資家でもバフェット流を取り入れることができると言えます。
無駄な売り買いを避け長期保有に努める
ウォーレン・バフェットの投資の特徴は、ひたすら【バイアンドホールド】です。
中でも多くの投資家が実践できていないのが、保有する株価が下落したときに含み損に耐えかねて損切をしないということです。
これは初めに立てた投資の方針を守って買うべき銘柄を決める、ということができていないことに帰因します。
そもそも株式市場の不確定性からその上下に踊らされて売買をしてしまう減少は、プロスペクト理論という行動経済学の理論から立証されています。
人は、利得よりも損失のほうが2倍精神的なダメージを負うとされています。
当たった場合は50万円をあげるけど外したら100万円のコイントスのゲームをしますか、と問われたときに多くの人はこのチャンスを見過ごします。
これと同じように市場が一時的に下落して保有している株式に含み損が出たときに我慢をできなくなってしまうことの要因となっています。
そして、このような減少に自覚的でなく相場に合わせて売り買いを繰り返してしまうと、売買手数料でも税金の面でも損をこうむることになります。
20世紀を通してアメリカの市場株の指数の一つであるダウ・ジョーンズ平均株価指数は、66ドルから11,497ドルも上昇を遂げました。
率として17,320%もの上昇です。
ウォーレン・バフェットは、このような無駄な売買をせずに長期保有することが重要であると述べています。
優良銘柄を選別して集中投資する
ウォーレン・バフェットは投資対象の銘柄を決めるときに、圧倒的な強みを持っている会社を選択しています。
有名なところでは、バークシャー・ハサウェイはコカ・コーラ社の株式を長年保有しています。
コカ・コーラ社の圧倒的な強みは、ペプシ・コーラを除いて同じような清涼感を味わうことができる飲料を作り出すことができないということです。
圧倒的な強みはその他にも参入障壁が高く後発で乗り込んでくることが難しい業態をとっている企業なども含まれます。
このように一度策定した投資方針を貫けるよう、一時的に株価が下がったとしても動揺せずに、徹底的なバイアンドホールドに徹するということも重要です。
自分の理解できない事業内容の会社には投資をしない
2000年ごろにパーソナルコンピューターとインターネットの爆発的な普及によりIT関連銘柄の株価が軒並み上昇するITバブルが発生しました。
ドットコムバブルなどと呼ばれ、ドットコムと名がついた企業であれば即座に株価があがり、IT関連銘柄を購入して一資産築くのは落ちているコインを拾うがごとくだったと言われています。
そんな折りにオマハの賢人ウォーレン・バフェットは、これらのIT関連銘柄の購入を一切せず、周囲の投資家たちからは「バークシャー・ハサウェイも終わりだな」と揶揄されていたそうです。
このような状況の中で講演の機会を得たウォーレン・バフェットは、IT関連銘柄で一儲けして鼻息荒い投資家たちに対して、なぜ彼がIT関連銘柄に投資しないのか質問されてこう答えたそうです。
「私は自分の理解できない事業内容の会社には投資をしない、数年先に君たちを見ることがないだろう。」
こののち少ししてITバブルは崩壊して多く投資家は身ぐるみはがされることになりました。
一方でウォーレン・バフェットは、この難局を乗り越えて莫大な資産を積み上げていくことになったのです。
これは我々個人投資家でも参考に値することです。
雑誌やインターネットなどでは、高配当銘柄や株主優待が多い銘柄を積極的に買うべきであるとしきりに喧伝されています。
しかしながらそのような周囲の情報に流されて株を買ったとしてもどのような業態であるのか知りもせずに購入してしまった場合、期待通りの株価の上昇、期待通りの配当金分配がなされなくなったときに継続して保有し続けるモチベーションを失ってしまいます。
せっかく株を買うからには、どのような会社で、どのようなビジネスモデルで収益をあげているのか、把握してからにしましょう。
まとめ
ウォーレン・バフェットの長年の輝かしい投資実績から得られた金言は、我々個人投資家によっても貴重な金言です。
ウォーレン・バフェットの金言をまとめてみました。
【ウォーレン・バフェットの金言】
- S&P500のインデックスファンドに長期投資せよ
- 無駄な売り買いを避け長期保有せよ
- 優良銘柄を選別して集中投資せよ
- 自分の理解できない事業内容の会社には投資をしない
これまでのみずからの投資スタイルでの実績が思わしくないなと感じたときには、偉大な投資家ウォーレン・バフェットの投資哲学を学び、取り入れてみてはいかがでしょうか。