- 積立NISAって何?
- 積立NISAにはどんなメリットがあるの?
- 今後の生活に影響してくるのかな?
こんな悩みを解決します。
✓この記事の内容
- 積立投資とは?
- 積立NISAのメリット・デメリット
- 積立NISAをやらないと将来必ず後悔する2つの理由
✓この記事の信頼性
こんにちは、アカキンです。
積立NISAはお得な制度と言われています。
ですが、表だって教えてもらうこともないので、いったいどんな制度なのか?少し難しく感じますよね。
しかも、「今更聞かない」と言うのが本音でしょう。
実は私もはじめはそうでした。
積立NISAが始まった2018年当初は、なんとなくお得な制度というくらいしか知りませんでした。
ですが、調べれば調べるほどやらない理由が見つからないお得な制度だということがわかりました。
この記事では、投資初心者でも分かりやすいように積立NISAについて解説しています。
この記事を読めば、積立NISAの基礎知識を身につけることができ、「やらないと損だ!」と考えるようになるでしょう。
結論から先に言うと、積立NISAはあなたの資産運用に大変役に立つ制度です。
もし、まだ積立NISAをやられていないのなら、積立NISA口座を開設して始めましょう。
目次
積立投資とは?
積立NISAとは、長期での資産運用を後押しするために2018年からスタートした税制優遇制度です。
年間の投資上限額は40万円、最長20年間という長期にわたり投資で得た利益が非課税となる大変お得な制度です。
NISAと呼ばれる制度には「積立NISA」の他に「一般NISA」があります。この「一般NISA」は年間の投資上限額は120万円、最長5年感で得た利益が非課税になります。間違えやすいので混同しないようにしましょう。
積立NISAのデメリット
- 選べる投資信託が少ない
- 一括購入できない
- 途中でやめると元本が減る可能性がある
- 損失が出た時に恩恵を受けられない
順番に解説します。
選べる投資信託が少ない
日本には約6000種類の投資信託がありますが、積立NISAで選べる投資信託は限られています。
日本で購入できる投資信託 | 約6000種類 |
楽天証券 | 177種類 |
SBI証券 | 175種類 |
積立NISA取扱No.1の楽天証券でも、日本で取り扱う投資信託の約3%しか扱えていません。
たくさん種類のある中から選びたいという方からすれば、少し物足りないかもしれませんね。
なぜ選べる投資信託の数が少ないのかというと、積立NISAは国が推奨する制度だからです。
運用してる間に破綻してしまうような投資信託が紛れ込んでいては信用問題になりますよね。
だからこそ、国が定める一定の基準を満たした優秀な投資信託(公募株式投資信託と上場株式投資信託)しか選べないようになっています。
一括購入できない
積立NISAは自分の好きなタイミングで購入できるわけではなく、毎月決まった金額でコツコツ購入していく積立投資になります。
大きく値を下げたときにチャンスと思っても購入できないのがデメリットの1つですね。
積立NISAは「ドルコスト平均法」という投資手法を使うことで、価格が高いときは少なく買い、価格が安いときにはたくさん買うことで、平均取得単価を下げることが期待できます。
ドルコスト平均法についてはこちらの記事で詳しく解説していますので、合わせて読んでみてください。
≫ドルコスト平均法のメリット・デメリットとは?購入タイミングで悩むことなく投資を始めよう
損失が出たときに恩恵を受け取れない
積立NISAに選定された銘柄は国の一定の条件を満たした銘柄になりますが、絶対に損失が出ないというわけではありません。
例えば、2009年のリーマンショックや2020年の新型コロナのパンデミックなど、数年に一度訪れるような経済の衰退期には損失が発生する可能性は十分にあります。
課税される特定口座で投資をし損失が発生した場合には、他の利益と合算して相殺(損益通算)したり、残った利益を来年に繰り越ししたりできます。
ですが、積立NISAの場合は他の利益との相殺や来年への繰り越しができませんので注意が必要です。
途中でやめると元本が減る可能性がある
積立NISAを始めるなら絶対に途中でやめてはいけません。
なぜなら、長期間運用し続けることを前提として、利益が得られる投資だからです。
こちらのグラフはサブプライムローン問題前の2007年1月から積立をスタートしていたらどうなるかというシミュレーションです。
2008年に発生したサブプライムローン問題から下落し始め、最大▲60%以上下落しました。
含み損を抱えたままの状態が65ヶ月(5.4年)も続き、損失を確定させ撤退した方が当時は多数いました。
ですが、その後アベノミクスで上昇し、2021年には最大+380%も上昇しました。
このような暴落局面は今後必ずやってきます。
だからこそ、どんなにマイナス期間が長くても積立し続ける必要があるのです。
詳細はこちらのYouTube動画【知らずにやると大失敗?積立NISAをやる前に知っておくべきこと】で詳しく解説していますのて、参考にしてください。
積立NISAのメリット
- 20年という長期間の運用益が非課税になる
- 少額から始められる
- 投資タイミングを判断しなくてもいい
- コストの安い投資信託に投資ができる
- 複利効果が期待できる
- いつでも換金できる
順番に解説します。
20年という長期間の運用益が非課税になる
積立NISAは20年という長期間、運用益に税金がかからないというのが最大のメリットです。
本来なら、運用して得た利益に対して20.315%の税金がかかります。
「たった20.315%か」と侮ってはいけません。
長期間運用しているとその差は歴然です。
下の表は、非課税の積立NISAで運用した場合と税金のかかる課税口座で運用した場合を比較してみました。
✔︎前提条件
- 運用期間は20年
- 毎月33333円
種類 | 受け取れる利益 |
積立NISA | 570万1065円 |
課税口座 | 454万2893円 |
積立NISAで受け取れる利益は570万1065円に対して、課税される口座で運用した場合の受け取れる利益は454万2893円になります。
その差は115万8172円。
積立NISAがどれだけ優遇された制度かわかると思います。
少額から始められる
投資と聞くとまとまったお金が必要と思われますが、積立NISAは100円から購入可能です。
誰でもお小遣いレベルで投資がスタートできるのはうれしいですよね。
投資タイミングを判断しなくてもいい
投資で利益を出すにはエントリーのタイミングが重要です。
極論を言ってしまうと、投資は上がるか下がるかの2択なので単純ですが、それでも個人投資家の90%以上勝てないのが投資です。
「言うは易し行うは難し」ですね。
そんなエントリータイミングが難しい投資ですが、積立NISAならエントリータイミングを考える必要はありません。
ドルコスト平均法を用い、毎月同じ日に同じ金額の投資信託を購入する、しかも最初に設定してしまえば後は自動でOKです。
あとはほったらかしで放置しておけば20年後には数千万円の資金が貯まっています。
【積立NISA】SBI証券クレジットカード積立の必須設定を徹底解説
コストの安い投資信託に投資ができる
積立NISAは非課税のメリットを最大限利用するに、できるだけ「コスト」を抑えて運用したいですよね。
積立NISAで大切なことは、できるだけ信託報酬の安い投資信託を選ぶということです。
信託報酬とは分かりやすく言うと手数料のことですね。
では実際に比較してみましょう。
下の図は楽天VTI0.062%とSBI・Vシリーズ0.0938%の比較です。
✓前提条件
- 年間リターン:5%
- 毎月積立金額:5万円
- 運用期間:20年
銘柄の違いだけで、13万3810円も利益が変わってきます。
長期間の運用になればなるほど信託報酬で資産が大きく変動してしまうので、できるだけ低コストの商品を選ぶことが大切です。
【超低コスト】積立NISAのSBI・V・シリーズ徹底解説!米国株投資の常識になるか?|アカキンの投資とお金の話 (mattari-toushi.com)
複利効果が期待できる
✔︎複利効果とは?
運用して得た利益を再投資して元本に組み入れ利益が利益を生む効果のこと
積立NISAのような時間をかけた長期投資に最も効果を発揮し、お金に働いてもらうことができます。その効果は絶大。
相対性理論で有名なアインシュタインが残した言葉、「複利は人類最大の発明、知っている人は複利で稼ぎ、知らない人は利息を払う」は有名な言葉ですね。
いつでも換金できる
積立NISAと20年間発生した運用益が非課税となる制度で、老後の資金の1つとして運用される方が多いのが実情です。
老後の資金という点から、よく混同してしまうのが個人確定拠出年金の「iDeCo」です。
✔︎iDeCoとは?
毎月一定金額を掛け金として拠出して運用し、60歳以降に年金または一時金として受け取ること事ができる制度
同じ非課税であっても、iDeCoは60歳まで換金することができませんが、積立NISAの場合はいつでも換金することが可能です。
30代40代になると、子供の成長に合わせて大きな資金が必要になることもあります。その時にiDeCoで運用をしてると途中換金ができませんが、積立NISAならいつでも換金ができますので、急な入用があっても安心ですよね。
ただし、途中解約すると非課税の恩恵が受けられず、利益に対して20.315%の税金がかかってくるので注意が必要です。
積立NISAをやらないと将来必ず後悔する2つの理由
✓後悔する2つの理由
- 経済の恩恵を受けられない
- 老後は年金だけでは生活が困難
順番に解説します。
経済の恩恵を受けられない
積立NISAは国が厳選した投資信託を毎月一定額購入する投資になります。
投資である以上リスクは付き物ですが、世界経済は200年以上成長を続けているのも事実です。
こちらの図を見て頂きたいのですが、この200年では株式が圧倒的なリターンを叩き出しています。
もし、1800年に1ドルを株式に投資していたら2018年には100万ドルを超えていたことになるんですね。
単純計算ですが、1ドルが100万倍になった計算になります。
昔と今ではお金の価値が違うのはありますが、それでも圧倒的なパフォーマンスです。
ここ30年のチャートを見ても株式を超えるリターンを出すものはありませんでした。
貯金のお金の価値はその場限りですが、投資は経済の成長とともにお金の価値を増加させることができます。
投資をせず現金でお金を保有するということは、お金を増やすチャンスを逃していることになるのです。
老後は年金だけでは生活が困難
厳しい現実ですが、年金を満額受給したとしても老後の資金は足りません。
金融庁の報告資料によると、年金を受給しても一人当たり2000万円不足すると言われています。
これが「老後の2000万円問題」といわれ、一時期ネットで話題になりましたね。
よく間違いやすいのが、1家族あたり2000万円不足すると理解されている方が多いですが、1人2000万円になるので既婚者は4000万円不足するということです。
老後に不足する4000万円をどのように貯めるのか?真っ先に思いつくのが貯金ですよね。
ですが、貯金では4000万円貯めることは現実的に困難でしょう。
30代既婚者が60歳までの30年間に4000万円貯めるために必要な毎月の貯蓄額についてシミュレーションしてみました。
銀行の利率は2021年8月現在で最も高いあおぞら銀行の0.2%で算出しています。
これが1人の場合です。
結婚されたいる方はこちらです。
毎月の貯蓄額は10万7820円です。
住居費(家賃や住宅ローン)、子供の教育費、保険料、通信費、食費…現実的に難しいですよね。
では、積立投NISAで運用した場合を見てみましょう。
積立NISAは最長20年間になりますが、貯蓄と条件を合わせるために30年間運用した場合でシミュレーションしてみました。まずは平均利回り5%の場合です。
次に控えめに利回り3%で算出したシミュレーションです。
3%でもほぼ2000万円をクリアできる数値になりましたね。
家族2人で積立NISAを利用すれば、老後の2000万円問題は解決できます。
しかも、貯蓄なら毎月10万7820円貯めなければいけませんが、積立NISAを利用すれば毎月6万6666円、4万1154円少なくなります。
毎月6万6666円でも厳しい金額ですが、貯蓄に比べると明らかに負担が少なくできることが分かってもらえたと思います。
まとめ
この記事では、積立NISAについて詳しく解説してきました。
積立NISAは、運用益が非課税になる大変お得な制度です。
あなたの資産形成に役立ち、老後の金銭の不安を取り除くのに役に立つでしょう。
投資にはリスクが付きものです。
ですが、投資をやらないことにもリスクが存在します。
利益を得るチャンスを逃す「機会損失のリスク」、お金の価値が目減りする「インフレリスク」、どちらのリスクが高いのか比較すれば、投資をするリスクの方が小さいことに気付けると思います。
知っていても行動に移さなければ、知らないことと同じです。
ぜひ、積立NISAで資産形成をしてください。